映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「あやしい彼女」

見た目は20歳!中身は73歳!

韓国のヒット映画「怪しい彼女」を、「謝罪の王様」「舞妓Haaaan!!!」の水田伸生監督がリメイク。
宣伝用ポスターも、韓国版と同じようなので、完全リメイクと思っていたが、肝である音楽が「日本版」ならではの展開になっていて、予想外の逸品に仕上がっていた。

このポスター(右上写真)の多部未華子は「ローマの休日」のオードリー・ヘプバーンのリメイクどおり、随所に裏ワザが。
20歳に若返ったときに名前を聞かれて、「オードリー・・大鳥・・節子」と答えるところ、ヘプバーンと原節子だ。
映画には、ヘプバーンとグレゴリー・ペックが登場するばかりでなく、ローマの「休日」という意味をセリフで言わせる場面にも、ぐっときてしまう。

とにかく多部未華子が可愛く世代のギャップをコミカルに演じていて、素晴らしい。
彼女の代表作となろう。
そして、映画の撮影前に3か月もの音楽特訓を敢行したというだけあって、歌詞にピタッとはまった良い歌声なのにびっくり。
ザ・フォーク・クルセイダーズの名曲「悲しくてやりきれない」を自分の半生とオーバーラップさせながら歌う場面にホロリ。
隣の席に座っていた女性は号泣していたぞ。

主人公である73歳のおばあちゃん(倍賞美津子)と同じような年代で共感するところも多く、涙あり笑いありの125分だった。オススメ。