映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「それでも夜は明ける」

日本ではミニシアターで、ひっそりと公開されるような映画なのだが、アカデミー賞作品賞を受賞しての堂々拡大公開。
アカデミー賞授賞式の週末に公開を用意していたというのだから、配給会社は作品賞ほか多部門受賞を確信していたのだろう。
受賞はなによりも宣伝効果抜群だ。
良質の映画が拡大公開され、多くのひとに観てもらえることは大歓迎。

12年間も奴隷生活(原題:TWELVE YEARS A SLAVE)を強いられた黒人男性の実話を映画化。

昨年の「リンカーン」「ジャンゴ 繋がれざる者」、そして今年の「それでも夜は明ける」と、奴隷制度を扱った映画がアカデミー賞の話題をさらって、これまであまり知られていなかった歴史的事実を目の当たりにして、驚き、共感し、感動させられた。

この映画に共感するのは、実話というばかりでなく、容赦ない差別を受ける黒人と差別する側の白人の両側面から人間を見事に活写しているからだろう。
そして、観客は歴史の目撃者となる。