映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「マルガリータで乾杯を!」

インド映画。感性豊かで鮮烈な青春ドラマだ。

原題は「ストロー付きのマルガリータ」。
主人公のライラは(カルキ・ケクラン)脳性まひで電動車椅子の生活。
カクテルグラスは手で持てないが、それをコップに移してストローでマルガリータを飲めばよい。
そんな「ストロー付きの人生」に再出発する姿を、淡々と描く。

家族、転校、多くの出会いと別れ。
ライラはデモで視覚障がい者の女性ハヌム(サヤーニー・グプター)と出会い、自分がバイセクシャルと知る。
障害者の性や同性愛といった一歩間違えれば危ふい描写も若手女性監督ショナリ・ボースの手にかかると、実にみずみずしく、観客は素直にドラマに溶け込んでしまう。

ライラを演じるカルキ・ケクランの等身大の演技が光る。

ハッピーエンドでは終わらないのだが、
映画館を出る時には、清々しい気持ちになっている自分がいた。