映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「ブルージャスミン」

毎週楽しみにしているテレビ番組、BS日テレの「久米書店」。
今週は、千住博の「芸術とは何か」。
”芸術とは、人と人とのコミュニケーション。人間どうし仲良くやる知恵”と、熱く語っていました。

”人と人とのコミュニケーション”を描かせれば、ウッディ・アレン監督お得意のところ。
会話の妙、見事な人間観察は、衰えることがない。
千住博の定義でいえば、ウッディ・アレンはまさに”芸術家”だ。

映画は飛行機のなかから始まる。
見知らぬ乗客に喋りづめのジャスミンケイト・ブランシェット)のコミュニケーション力で、コミカルに彼女の性格や精神性をあぶりだす場面から、アレン流全開。

セレブ生活からぬけきれないジャスミンの心の動きが観客にも突き刺さってきて、男性でも、ぞっとさせる。
ケイト・ブランシェットをはじめ、登場人物のコミュニケーション力の面白さに堪能する。
役者をこれほど生き生きと演じさせることもアレン流。

1年に1本のペースで監督作を発表してきたが、ここ数年は1年に2本もやりとげる”芸術家”ウッディ・アレン監督の才気を味わう佳品。