本年度アカデミー賞４部門ノミネートされたイギリス映画。
50年前に生き別れとなった息子を捜すために旅立つアイルランド人の主婦を演じるジュディ・デンチが、一途な老女を熱演している。
息子を一緒に探す記者との会話に味わい。
静かだが、苦しみと許しをこう場面で一気に感情をほとばせるところは胸を打たれた。
「あなたを抱きしめる日まで」という邦題タイトルから息子を探す旅の最後に再会するところがクライマックス、と予想されるような単純な母モノ映画ではなかった。
”息子の気持ちは、どのようだったのか”を捜す旅なのだ。
真実の物語。
我々には馴染の少ない修道院の実態があぶりだされる現実にも驚かされた。
