神々しいまでの詩的で美しい映像美の傑作「ニュー・ワールド」、「ツリー・オブ・ライフ」に続くテレンス・マリック監督の最新作。
敬愛する監督なので、公開初日に観てきた。
素晴らしかった。感動した。
常に動いている画面、画面の背景には常に光か空か太陽が写り、クラシック音楽が流れて、最後まで登場人物たちの会話は少なく、モノローグだけで語られる。
モン・サン・ミシェルで出会ったベン・アフレックとオルガ・キュリレンコのふたりの動きを延々と追う映像が始まると、もうこれこそテレンス・マリック監督ならではの世界。
”映画でしか表現できない世界”
”美しい映像詩”
なんと表現すればいいのだろうか。
この映像体感は、まさに至福のとき。
”愛するとは?”と問いかけられ、
”この愛は。永遠に続くと思っていた。”のだが・・
愛と破綻を時間を交錯させながら描く。
そして、いつものテーマである”神はどこにいるのか?”という問いかけ。
こうした問いかけを受けて、観客は自分自身の心のなかで答えを求める旅をするのだ。
”モン・サン・ミシェルでの恋の記憶を、ありがとう!”
余韻が深く静かに残る、心に沁みる映画だった。