映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」

昨年の「週刊文春ミステリーベスト10」で第1位に輝いた世界的ベストセラーの映画化。
壮大な3部作である。

シリーズ「1」をWOWOWで鑑賞し、あまりの面白さに、「2」は小説で読んだ。続いて「3」を読もうとしていたところ映画が公開された。
もう待ちきれずに、「3」を映画館で観てきた。

ミステリー映画には少々うるさい私にも、期待どおりの出来栄えでストーリーが完結し、大満足。

小さな身体に、鼻ピアス、背にはドラゴンタトゥーの女リスベット。
このキャラが際立つ魅力。

今回は、さらに過激で、鋲と黒革のパンク・ファッションに逆立てた髪型で法廷に現れる。
これが、ぞくぞくする。
  ”いざ、決戦!”
巨悪、女性蔑視や虐待する男たちに復讐するための戦闘服なのだ。

誰に媚びることなく、あくまで自己を貫くリスベットの姿勢に、喝采
最後の最後まで、恩人ミカエルにさえ妥協を許さない。
甘いラブ・ロマンスに終わらせないところに、首尾一貫した”怒り”の主題をみた。

「1」はミステリー編、「2」はアクション編、「3」は法廷サスペンス編で、
すべてが的確に繋がり、主題が浮かび上がるという一級のミステリー映画。

めずらしいスウェーデン映画だが、ハリウッド・リメイクもうなずける好題材なので、こちらも期待できそう。