映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「1Q84」と「ミクロの決死圏」

”もう泣くのをやめなくては、

と彼女は自分に言い聞かせる。 私は今こうして天吾の中にいるのだ。
あの『ミクロの決死圏』の科学者みたいにー”
<「1Q84」BOOK2 P.436>

村上春樹の小説「1Q84」のキーワードのひとつが、
映画「ミクロの決死圏」だ。

この映画を私はリアルタイムで大学生の時に観ている。
重要人物の救命のため、その体内血管の中へ縮小された潜水艇で乗り込んで外科手術を敢行するというSF冒険作。
科学者や医師がミクロに縮小されて血液内潜水というアイデア
敵が白血球という面白さ、
縮小時間は1時間というタイムリミットのサスペンス、
どれも新鮮で心ときめく映画だった。

 青豆が”天吾の体内にいる”ことに気づく。
  ”つまり、私が天吾の立ち上げた物語の中にいることになる、と青豆は思う。”

この小説を読み解くキーワードとなっている。