映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

文楽「義経千本桜」

驚いた、感激した。
映画ではなく、再び文楽のお話。

国立劇場で観た今回の「義経千本桜」は、三人の主役のうち「狐忠信」編。

この演目、歌舞伎では市川猿之助が、早替りと宙乗りで、すっかり有名になった舞台だが、私は文楽では初めての鑑賞。

文楽でも、見事に早替りがあり、しかも宙乗りまであった。

幕切れには屋台をせり下げて、勘十郎がワイヤーで宙吊りとなって、ひとりで操る狐忠信が天空を舞う。大喝采

人形遣い桐竹勘十郎があやつる狐のなんと幻想的なことか。

豊竹咲大夫は、情念あふれんばかりの語り口。
道行では、ひと足早く満開の吉野桜を楽しむ。

さすが文楽三大名作のひとつである。堪能した。