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黒澤明の「天国と地獄」「生きる」が9月にテレビ・リメイクされたが、今度は映画でのリメイク。
監督は「家族ゲーム」(83年)の森田芳光。
藩の不正に立ち向かった9人の若侍を助ける浪人・椿三十郎を描く痛快時代劇。
この映画は、私は1962年に公開されたとき元旦に観て、ハワイへ新婚旅行のときにJAL機内で再び観たこともあり、忘れられない映画のひとつ。
あの傑作黒澤時代劇をどうリメイクするのか、興味深々であったが、やはり期待するほうが無理というもの。
同じ脚本をそのまま使っているので、話の展開は黒澤版と同じ。
セリフもほとんど同じだが、椿三十郎を演じる織田裕二の言葉遣いは現代ではちょっと違和感があった。織田裕二が喋ってもどうしても三船敏郎の同じセリフがよみがえってしまう。
黒澤版を観ていない人には十分楽しめると思う。
映画は時代を映す鏡。
やはり現代に合ったセリフや物語設定にすべきだったのではないか。