映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

犯人に告ぐ

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WOWOWが劇場用映画製作に乗り出した。

その第1弾が「犯人に告ぐ」(滝本智行監督)。

秋に劇場公開されるが、完成直後に一夜限りということでWOWOWで先行上映された。



先日のNHKハイビジョン放送では、劇場公開前の

殯の森」がカンヌ映画祭受賞ニュースがはいった翌日にテレビ放映された。

こうした傾向はいわばテレビ試写会で、新しい傾向。



犯人に告ぐ」の原作は、2004年週刊文春国内ミステリー第1位となった雫井脩介の同名の小説。

刑事が”バットマン”を名乗る連続児童殺害犯をテレビを使って追い詰めるという”劇場型捜査”のプロットが新鮮で、見えない敵と対峙する手に汗にぎるサスペンスで、上下二段組の長編大作だった。



映画のほうは、この長編小説を2時間に収めたためか話の展開がわかりにくいところがあり、サスペンスが途切れるのが残念。

豊川悦司が主演なだけに、はじめから挫折感の影があるキャラクターとなって全体に暗く重い展開。

テレビ界の視聴率競争に絞って明るくテンポ良く描いたらよかったのでは、と思ってしまった。