映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

三浦しをん 「まほろ駅前多田便利軒」

NHKBS2「週刊ブックレビュー」は、ゲスト3人が持ち寄ったおすすめ本を司会者2人を含めて5人で合評する番組。

先週の番組では、女優星野知子が出演。彼女のおすすめ本が、三浦しをん著「まほろ駅前多田便利軒」(文芸春秋。06.3.25.刊)。
このTV番組を見て、だんぜん読みたくなり、さっそく購入した。
この番組がなければ、絶対読んではいなかっただろう。

東京のはずれに位置する<まほろ市>。これは、<まぼろし>ではなく、明らかに町田市。この街の<駅前>でひっそり営まれる便利屋家業。なぜ、便利屋ではなく<便利軒>なのか?
便利屋は<多田>と<行天>のふたり。
依頼人は6人。それが、それぞれ6話となり、話は進む。
読みどころは、<行天>のキャラクターにある。
多田と高校時代の同級生。たいへんな変わり者だが、本当はやさしい。
読んでいくにつれ、すっかりこの男の魅力にとりつかれてしまう。
主人公多田も、行天に会ってから変わっていく。
ふたりともバツイチだが、家族のテーマとなっている。

そして、人生も捨てたものではない と。

直木賞候補にあがっている。

来週発表だが、本命とされる伊坂幸太郎を破ることができるか、注目。

映画化するのであれば、多田役に、椎名桔平、行天役に、オダギリジョー、といった配役陣か?
残念だが、星野知子の適役は登場していない。