映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「ひつじのショーン バック・トゥ・ザ・ホーム」

ニック・パーク監督と英国アードマン・アニメーションズが製作したクレイアニメウォレスとグルミット」の短編集が日本初公開のとき、映画館は満員で立ち見の人もいたので、本当にびっくり。
子供より大人が面白いという口コミで映画館を満員にしたのだった。

とにかく人形を少し動かしては一コマ撮影する気の遠くなるような作業だからこそ生まれる手作り独特の世界が驚きと感動を呼ぶ。
今回の長編も、1日の撮影で、わずか6秒間のアニメ映像が作れるだけという。
なんともデジタル時代に逆行するかのようなものだが、逆行といえば今回はセリフのないサイレント喜劇映画に回帰。
ギャグ、スリル、スピード、ペーソスと、なんともバスター・キートンの味わい。
ひときはキャラ立っている牧場主の顔もキートン似。

夏休みで、映画館は子供連れ家族が多かった。
歓声や笑い声が混ざり、子供も大人もたっぷり楽しんでいた。

これまでのアードマン作品の最高傑作。
今年のアカデミー賞(長編アニメ部門)は、これで決まり。