アニメでもなく実写でもないCGの世界。 映画ならではの体験だ。 チャールズ・ディケンズの名作「クリスマス・キャロル」は、 主人公の、過去・現在・未来を旅しての空中遊泳場面がすごい。
俳優の演技をデジタル処理して映像を造る”パフォーマンス・キャプチャー”が、みごとに花開いて、幻想的でスリリングな世界を観ることができる。しかも3Dで。
ジム・キャリーが7役ものキャラクターを演じているそうだが、そのすべて分かるわけではない。それほど巧妙な画像処理だということ。
ロンドンが大不況にみまわれた1843年に出版されたというから、現代にも通じるクリスマス・ストーリーだし、映像の進化も加わり、時機を得た題材。
私には初めて聞く話で、興味深々で観たが、単純明快な物語。
空から見るロンドンの街並みは実にリアル。
これを体験するだけでも、この映画を観る価値は十分。
だが、あまりにめまぐるしい速い展開で、ついていくのに疲れた。
そために最後に感動がわいてこなかったのは、残念だった。