パニック映画の全盛期は1970年台。 犯人役のロバート・ショウと交渉する地下鉄職員役のウォルター・マッソーが何ともいい味を出していて、ユーモアとサスペンスが一体となっていて、パニックというよりも交渉話術に重きがあった。 今回のリメイク版(トニー・スコット監督)は、オリジナルのユーモアを取り去ってサスペンスの緊張感維持に徹して描いており、 上出来の仕上がり。 オリジナル作品が好きなだけに、あまり期待していなかったが、
「ポセイドン・アドベンチャー」「タワーリング・インフェルノ」
「ジョーズ」などの作品群のなかにあって、ちょっと異色な
作品があった。
そう、地下鉄が暴走するパニック映画という宣伝で、
題名もズバリ「サブウェイ・パニック」。
時代背景も、携帯、ネット・チャット、リーマン・ショックなども取り入れて、古さはまったく感じさせない展開。
そして、何よりも舞台となる地下鉄の描写がうまい。
NY市の地下鉄にロケをしての迫力の映像が、緊張感をいやがうえにも高める。
地下鉄職員役のデンゼル・ワシントン、犯人役のジョン・トラボルタ、ふたりともに適役をこなす。
このリメイク版も楽しめるオススメの映画だ。