2007年にTV放映したNHK土曜ドラマ「ハゲタカ」は、 これまで経済ドラマというのは現実味が乏しいというのが相場だったが、これは違った。重量級のドラマだった。 そのTVドラマの”続編”が映画になった。 監督も同じ大友啓史。 それに、中国系ファンド代表役で新たに玉山鉄二が加わる。 リーマンショックや派遣問題なども取り入れ時代を切り取る姿勢も意欲的。
実におもしろかった。
手持ちカメラの多用、暗青色の色調など映像も実に新鮮だった。
ハゲタカの異名をとる主人公を演じる大森南朋がリアルで、その見事な演技にも感心した。
NHKエンタプライズが企画し、東宝が製作。
出演者もTVの主人公たち4人、大森南朋、柴田恭兵、栗山千明、松田龍平がそのままの役で出演する。
この“赤いハゲタカ”との対決が見どころ。
最後に迎え撃つ秘策はあるのか?
最後まで読めないストーリー展開はスリリングで、映画版でも好調だ。
難点は、情緒的なラストだけ。
サラリーマンが十分楽しめる数少ない経済ドラマだ。