映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

黒澤明監督「用心棒」の予告編


高校時代に観た黒澤明監督の「用心棒」”予告編”には興奮した。


風が吹く宿場に三船敏郎が肩を上下しながら歩いてくる。
ピストルを持った仲代達矢との距離が狭まる。
”近づくんじゃない!”
有名ななった最後のふたりの対決場面が・・
白黒ワイド画面の緊迫感、ダイナミックな音楽、
「いったいどうなるんだ!」と思わせて、予告編は終わる。
予告編の傑作。
封切られて一刻も早く観たくて、学校授業をさぼって映画館へ行った。映画にも興奮した。

そんな記憶を呼び起こす資料を見つけた。

黒澤明監督自身が綴った映画制作ノート、書き込みした撮影台本、生原稿など貴重な資料がインターネット上で公開されている。
龍谷大学黒澤プロダクション「黒澤デジタルアーカイブ
http://www.afc.ryukoku.ac.jp/Komon/kurosawa/index.html

 

膨大な資料のなかに、黒澤自身が書いた「用心棒/予告編」の絵コンテが掲載されていた。
本来、予告編は助監督が作るものと思っていたが、「用心棒」は違った。
予告編まで黒澤監督作品だったことを知った。

”地獄の”
”入り口で”
”顔をつき合わせた”
”この二人”
のタイトルに続き、ワイドスクリーンいっぱいに、
右端に仲代達矢、左端に三船敏郎二人の立ち姿が見える。
そして、中央いっぱい大きな文字で、
”用”
”心”
”棒”
”予告編”
と始まる予告編だ。
興味のあるひとは、実際の絵コンテを上記URLで、ご覧あれ。