映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「仕事道楽―スタジオジブリの現場」

"「好きなものを好きなように」作り続けてきた 創造の現場を、
世界のジブリ・プロデューサーが語る!”

スタジオジブリ代表取締役プロデューサーである
鈴木敏夫聞き書き本。岩波新書

風の谷のナウシカ」に始まり「トトロ」「もののけ姫
千と千尋の神隠し」最新作「ポニョ」など、常に新鮮で
ヒット作を創造し続けている現場を熱く語る。

宮崎駿の映画作法に、まず驚く。
”題材は半径3メートル以内に転がっている。”
”発想はまず、極端な細部からはじまる。”
”結末が決まらないまま作画に入る。”

鈴木敏夫の周囲の人物たちが、これまたすごい。
最初の職場「アサヒ芸能」での上司・尾形部長の公私混同ぶり。
徳間書店の徳間社長の「お金は紙だから」という金銭感覚。
ジブリ設立に貢献した高畑勲は、信念を貫く人。「おもひでぽろぽろ」では、究極の紅花研究本まで作ってしまう。
こんな人たちと”道楽で”一緒に仕事ができるなんて、幸せな人だ。

クリエイターたちに共通しているのは、「好奇心が旺盛なこと」と「細部へのこだわり」。これに尽きる。

私も好奇心を失わないよう励んでいこう。