本年度ゴールデン・グローブ賞で作品賞を 美しいヒロインの姉(キーラ・ナイトレイ)と 愛し合うのもつかの間、 姉の視点から、妹の視点から、そして小説が描く視点からと、多彩で巧みなストーリー展開に驚く。 サウンドとして多用されるタイプライターの音が、映画の構成を知的に暗示していて、 これも見どころ。 戦争大河ロマンには不可欠の戦場場面。 あたかも これが単なるドラマでないことを、映画館で体感してはいかがか。
受賞した大河ロマン。
使用人の息子(ジェームズ・マカヴォイ)が
小説家志望の妹がついた嘘によって、この3人の人生が
大きく変わっていくというドラマなのだが―
ドラマの起点となる「嘘」や、戯曲を・小説を・手紙を「書く」ということにこだわる構成、
ダンケルクの戦いでたどりついた海岸での兵士の群像が延々と描かれているが、
”人類最大の「つぐない」は戦争である。”
と言いたいのかと思うほど見事な映像。