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日本の田舎は美しい。
私のような都会育ちの者には、豊かな自然、人々の優しさやぬくもりのある世界に、現代人が失ったものをしみじみ想い起こしてくれる。
また我々の年代には、単なる郷愁だけに留まらない青春時代の純な感情を呼び戻してくれる。
山と田んぼが広がる島根県の海に近い村。
小中学生あわせても全校生徒がたった６人の分校に東京からイケメンの男の子が転校してくる。
映画は、同級生の少女（夏帆が好演）の視点でたんたんと描かれていく。
生徒全員が仲良し、下級生には上級生がお世話する。
住む人皆が皆、他人を気遣いながら暮らしている。
こんな世界、昔は当然でも、いまやありえない世界と、改めて日本の社会が失ったものの大きさを知る。
原作はくらもちふさこの漫画。
「リンダ リンダ リンダ」の山下敦弘監督が実写化した。
なつかしさと暖かさ、味わいある映画だ。
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