映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

武士の一分

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   ”譲らない心。

     譲れない愛。

   人には命をかけても守らなければならない

     一分がある。”



 今年の邦画は泣ける映画が多かったが、

 山田洋次監督「武士の一分」は、

 さわやかに泣ける。



ほとんど出ずっぱりの主人公(木村拓哉)の心情と行動をつぶさに追う構成。後半に目つきが厳しいものに変わっていくあたりから演技にすごみがでていた。

妻を演じる宝塚出身の壇れい、私は初めて観る女優だが、無難にこなしていた。

下男を演じる笹野高史が軽妙な味を出してぴったりはまり役。



ふたりが飼っている小鳥がうまく使われていた。私が入手した3種類の宣伝用映画ちらしのなかで、この小鳥の1枚が映画の印象そのまま。



封建社会時代考証や描き方に多々疑問もあるが、奥ゆかしく献身的な妻の姿はそのままに、

夫婦愛をさわやかに描いた佳品である。