あの日「9.11」、テロリストに乗っ取られた4機のうち、ユナイテッド航空93便だけが実行犯の設定した目標にに到達しなかった。
この映画は、同機が墜落するまで、その日の出来事をドキュメンタリーのように「再現」してみせる。それは、有無を言わせぬ迫力だ。
機の出発が、予定より30分ほど遅れ、ハイジャックの機会もなかなか訪れないところから、観客は緊迫の時間を体験させられる。
そして、事件。巻き込まれた乗客の混乱、そして、決断。
機内の動きと並行して、航空管制センターや防空司令部などの対応ぶりが描かれているが、実際に当日勤務していた人たちも、自分自身の役で出演している。
テロリストや乗客も無名の役者ばかりで、まるで現場そのもののような迫力を生む。
映画がもつ疑似体験の力に、ただただ圧倒され、深い感動を呼ぶ。
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