劇団ひとり(これが芸名。ひとり芝居をするというが、私は未見。)が初めて書いた小説「陰日向に咲く」(幻冬舎。06.1.25刊)を読んだ。
本の帯に「33万部突破!」とある、ベストセラーだ。
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連作全5話の登場人物は、ホームレスに憧れるサラリーマン、アイドル応援ヲタク、振り込め詐欺をやるギャンブラーなどだが、登場人物が微妙に繋がっている構成。この構成が、にくい。巧い。
純粋で落ちこぼれの登場人物が、ほろりとさせる。
若い人の感性にあふれ、人間を見る眼が、温かい。
あっという間に読んでしまった。この読み易さ、このテーマ、なるほど、若い人中心にベストセラーとなっているのが、納得。
映画化をめぐって争奪戦がくりひげられているという。これも、納得。