映画は時代を映す鏡 

<ブログ18年目です>

「日本列島」(1965年)

 

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吉原公一郎の原作「小説日本列島」を、熊井啓監督が衝撃デビュー作「帝銀事件 死刑囚」に続く第2作目となる脚本監督作。キネマ旬報ベストテン第3位。

戦後日本で起きた謎の多い諸事件を米国の謀略と関連付けて追及した社会派ミステリードラマ。

1965年公開当時、映画は沖縄で公開禁止となった。
その時私は大学生で、「都下大学学生映画連盟」の一員として活動していて、公開禁止抗議の意味で、連盟の機関紙で抗議の特集記事を出した記憶が蘇った。

そうした強い思い入れがあった映画だったので、先日チャンネルNECOで放映されると知り嬉しく惑わず再び鑑賞した。
学生気分に回帰したまま、最後まで緊迫の映像に引き込まれていた。

映画のラストで「私たちの生活を変えるのは私たち自身」と芦川いづみが黒いシルエットの国会議事堂をバックに前進する姿勢に感動した学生時代のまま、後期高齢者となった現在再びその感動を味わうことができた。

 

過去記事「清純派の人気女優・芦川いづみ
https://uramado59.hatenablog.com/entry/2020/10/17/113909